就職活動も間もなくクライマックスを迎えようとしています。この就職氷河期、なんとしても内定をゲットしたいところではありますが、いわゆる「ブラック企業」だけは避けたいところです。

 「ブラック企業」とは、言うまでもないのですが、「激務、給料が安い、新入社員の離職率が高い」など、あらゆる面で就業環境が劣悪な企業の事ですが、大学院を選ぶ際にも、修学環境があらゆる面で劣悪な「ブラック研究室」は避けたいところです。
 
 ブラック研究室の特徴として、
  • 研究室コアタイムが長い 
  • 教授の要求が理不尽 
  • 研究テーマに本人の意向が反映されない 
  • 教授の雑用を押し付けられる 
  • 研究室が汚い 
  • 研究設備、パソコン、サーバー等の性能が不十分、もしくは古い 
  • 個人のパソコン・デスクが貸与されない 
  • 教授の人脈がない 
  • 女性がいない 
  と、挙げればキリがありません。

 最後の女性が少ないというのは冗談のようですが、これが、多少当たっています。女性はその辺の空気を読む能力に優れているのか、ブラック研究室には女性が少ない傾向があるように思えます。

 そのほとんどが、教授の人間性に起因するものですので、志望する研究室を決定する前に、研究室を見学して教授と話すことで、ブラック研究室を見分けることができます。

 見学の際に前述の特徴をチェックするとともに、同じ専攻の他の研究室も見学することをお勧めします。

 その際に、教授に「実は◯◯研究室も訪問させて頂いて話を伺ったのですが、正直どちらにしようかとても迷っているんですが…。」みたいに相談してみれば、◯◯研究室がブラック研究室だった場合には「あそこだけはやめておいた方が良いよ」とか、教えてくれるかもしれません。

 また、研究室の院生の方にも話を聞くと良いと思います。院生の間ではブラック研究室の噂は広がっているはずですので、教授が話しにくいことも色々と教えてくれるかもしれません。


 社会人になっても理不尽なことばかりですので、学生のうちからブラック研究室で自分を追い込んで鍛え挙げるという考えもあるかもしれませんが、少なくとも二年間は事実上の生活拠点になるわけですから、ブラックじゃないほうがいいというのが、僕の個人的な意見です。

 ブラック企業に入ってしまったサラリーマンの残酷な物語を聞けば、ブラックなところに敢えて行く必要なんてないと思うはずです。

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