このブログの人気記事の一つが志望理由書の書き方に関する記事です。また、個別に頂く質問でも、志望理由書の書き方に関するものが絶えません。

 そこで、今日は改めて熱い思いが伝わる志望理由書を書くための三つのポイントについてお話ししたいと思います。

1.例文を参考にする
 まず、ほとんどの方が志望理由書なんて初めて書くんじゃないかと思います。そういうときには、やはり、例文を見て参考にすることが一番です。

 できれば、自分の専攻と違う分野の実例が参考になると思います。自分の専攻と同じ分野の例文を見てしまうと、丸写しとまでは行かなくても、どうしても例文を意識して書いてしまうため、自分自身の熱い想いが入りづらくなりがちです。
 違う分野であれば、参考になりますが、文章をガラッと変える必要がありますので、自分で一から文章を考えざるを得ないため、結果として自分らしい熱い想いを込めた文章にしやすくなります。

 私の院試の時に提出した志望理由書を参考までにこちらに載せています。また、志望理由書の合格実例を集めた本もいろいろと出ていますので、参考になると思います。

志望理由書の合格実例や模範例文が載っている本の一覧 


2.具体的なエピソードを交えて書く
 やはり志望理由書というだけあって、それを読む教授の方々は、自分の人生を捧げてきた研究に、学生はどのようにして興味をもったのか、どれくらいの熱意があるのかというのを知りたがっています。

 ですので、例文に細工を加える程度の志望理由書では、その期待に応えることはできません。まずは、自分の心の中にある思いをそのまま正直に吐き出してみると、熱い想いのこもった志望理由書を書けるのではと思います。

 また、熱い想いをただの口先だけと思われないようにするために、いろいろなエピソードを加えると良いと思います。大きな事でなく何でも良いと思います。

 「留学生の友人と話したときに、開発途上国の学生は物凄い勉強をしているのを聞いて、日本の教育に危機感を覚えて、教育問題を研究して日本の将来に貢献したいと思った。」だとか、「FacebookやGoogleをいつも使っていて、日本人にはどうして世界的にメジャーとなるWebサービスが作れないのかといつも考えているうちに、自分で作ってやろうと思い、情報通信の研究をしたいと思った。」だとか。

 大きな話である必要はないので、ごぐこく身近なことでも思いつくことをどんどん挙げてみると良いです。少なくとも、「興味があります。」、「研究を、一生懸命やります。」だけの宣言よりも、熱意は伝わるはずです。


3.書いた後に寝かせる時間を作る
 また、直前になって書くのではなく、少なくとも締め切りの一ヶ月位前には書き始めたほうが良いと思います。文章を書くときはどんなものでもそうなのですが、推敲する時間が重要です。

 文章でも何でもそうですが、思いついたことを一度しばらくの期間寝かせることで、新たなアイデアが思いついて、深みを持たせることが出来ます。

 この辺のことは、少し前にブームになった「思考の整理学」に詳しく載っています。数年前に東大生協でベストセラーになった本で、東大生も絶賛の一冊です。文理問わず、学生のうちに一度は読んでおきたい一冊です。

思考の整理学 (ちくま文庫)
外山 滋比古
筑摩書房
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まとめ
 まずは、例文を参考にしてみて、自分の思うことを箇条書きでも良いのでどんどん書き出してみて、エピソードを加えて編集してみれば、それらしいものができあがると思います。そして数日から数週間後にもう一度読み直してみると、ここはこうした方が良いとか新たな考えが浮かんでくるはずです。そこで、もう一度手直ししてみると、熱い思いの伝わる完成度の高い志望理由書が出来上がると思います。

 まずは、今すぐ書き始めてみてはいかがでしょうか!?