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 前回の記事では、どうして過去問が解けるようにならないのか、その理由についてお話しました。 今日は、どうしたら過去問が解けるようになるか、その具体的な方法についてお話したいと思います。 (今日の記事はちょっと長いです)

 僕が初めて院試の過去問にチャレンジしたとき、正直焦りました。全く解けないんですよ! 問題の意味すら不明なものもいくつかあったほどです。そこで、「もうちょこっと基礎を固めてからにしよっと」という思いになるのですが、基礎を固めているうちに院試の日はやってきてしまします。

 前回の記事でも書きましたが、いくら基礎が完璧になっても、肝心の応用(院試)が解けなければ全く意味がないですから、そこは肝に銘じる必要があります。

 では、どのようにして解けない難しい問題ばかりの過去問を解くのか!? わかりやすいように箇条書きで書いていきたいと思います。


 1.まず、解答を見ないで3〜5年分の過去問を解こうと努力する。

 ここで、ポイントなのは、「解く」のではなく「解こうと努力する」ことです。解けるか解けないかは全く問題ではありません。大問一つに対して、15〜20分と決めてチャレンジしてみます。ダメだと思ったら潔く次の問題へ行きます。ここで重要なのが、決めた時間が来るまで教科書とか見ながらでもいいので粘ることと、決めた時間が来たら潔く次の問題に行くことです。(もう少しで解けそうだったら時間を延ばして最後まで解きましょう)

 どうしてこのようにするのかというと、まずはじめに院試の出題傾向をつかむ為なんです。どのような分野から、どのような範囲から、どのよ うな出題形式(穴埋めとか記述とか)なのか、ということを感覚でつかむためにこのようにします。だから、この時点で解ける解けないかは問題ではありません。

 また、解答を見てしまうと、解けないのに解けたつもりになってしまって、集中しなくなってしまいます。そうすると、効率よく感覚がつかめないので、最初は解答を見ない方が良いと思います。

 

 2.次に解答を見ながら(チラ見程度)、解いて行きます。

 過去問の3〜5年分を一通りチャレンジしたら、過去問専用のノートを作って下さい。そして、次は解答を見ながらで良いので、とにかく最後まで解いていきます。ただ、決して、解答を写すだけということではなく、あくまでも自力で解いてみて、分からなくなったら解答を見て、また自力で解いて、分からなく なったら再び解答を見るという感じで解いていきます。ここでポイントなのは、ただ解くのではなく、わかりにくいところがあったら、「ここはこの様に解く」、「ここはこの公式を使った」、「ここは間違えたから注意」など、赤ペン(何色でもいいです)を使ってどんどんコメントを過去問ノートに書き加えていくことです。このノートを見れば解き方、考え方が完全に理解できるくらいになればベストです。
 この過去問ノートには、一番最初に問題を書き写しておくと便利です。


3.では、過去問に解答が無い場合はどうするのか?

 大学入試の過去問と違って、院試の過去問には解答が付いていないことがほとんどだと思います。では、こういう時はどうすればよいのでしょうか。自分の力だけでダメなときは、人の力を借りてみるのも一つの手です。友人や先輩、大学の教授にどうやって解けばよいのかを聞いてみたらよいと思います。もしくは、志望先の大学院の研究室の先輩方に勇気を出して聞いてみるのも良いと思います。親身に教えてくれたり、解答例を持っているかもしれません。自分の力ではどうしようもできないときは、誰でもいいのでとにかく誰かに聞いてみるのが一番です。

 また、大学院入試問題集シリーズなどの参考書をあたってみて類題を探してみるもの一つの手です。本ブログでもいくつか紹介していますので、参考にしてみて下さい→「お勧め参考書 」。運が良ければ志望の大学院の過去問も見つかるかもしれません。

 ここでも忘れていけないのが、人に聞いて解き方が分かったら、忘れないうちに、解答ノートを作ることです。「使った公式」や、「文法」、「化学式」、「解答にこぎつけるためのヒント」、「発見したこと」、「参考情報」、「気づいたこと」など何でも良いので、自分の作った解答に赤ペンなどでどんどん書き込んでおくことが大切です!

 このようにすれば、とりあえずは、問題を解くことができます。でも、今の時点ではまだ「解答集の力」や、「人の力」を借りたから解けただけに過ぎません。借りた力をどのように自分の力にすれば良いのかが次のステップです!


5.自力で解けるようにするために

  小さいときに初めて自転車(補助輪なしですよ!)に乗ったことを思い出してみて欲しいのですが、初めて乗って、いきなり上手に乗れた人っています!?中にはそのようなセンスの良い人もいると思いますが、ほとんどの人は、すぐに転けてしまったのではないかと思います。お父さんやお母さんに支えてもらって、それを何回も繰り返していくうちに、気づいたら支えなしでも乗れていた!っていう感じじゃなかったでしょうか?

 過去問が解けるようになるのも本質はこれと同じです!

 最初は解答集の力や人の力を借りて解いてみる。こんどは自分で作った解答ノートを見ながら解いてみる。ときどき、解答ノートを見ないで解こうと努力したりもする。これを繰り返しているうちに、気づいたら自力で解けるようになっていた。
 こんな感じで繰り返し、最初は解答を見ながら問題を解いて行けばいいのです。気づいたときには、初めて独りで自転車に乗れたときに似た喜びを味わっていると思います。

 

 6.自分で作った解答ノートをいつも持ち歩く

 解答ノートには、赤ペンを使って、「使った公式」や、「文法」、「化学式」、「解答にこぎつけるためのヒント」、「発見したこと」、「参考情報」、「気づいたこと」など、いろいろ書かれています。いつも持ち歩いて、どこでも、いつでも時間のあるときに眺めるだけでも勉強になるはずです。


 このような方法で、早い時期から過去問に親しんでおけば、早く過去問レベルの応用問題に強くなれるのではと思います。もちろん、勉強法には人それぞれ相性がありますので、この中から全てじゃなくてもいいので、自分と相性が良いなと思うものだけでもいいので参考にして下さい。